コウノトリが来た


 我が家にようやくコウノトリが来た。今は安定期に入って,胎動を感じ始めたところ。妊娠してから今までのことを忘れないように記録しておく。


妊娠発覚
 もともと妊娠を希望していたこともあったので,いつも基礎体温を測っていた。つうても2年前くらいか。その前は割と適当にやっていたのだが,不妊治療をしていた友人から「基本だよ!」と一喝されたのが効いて真面目にやり始めた。エクセルでちまちまとデータを打ち込んで,体温変化や生理周期を把握。自分の生理周期は33-40日でかなり長く,また月によって変動することもこれで把握。
 余談。基礎体温は朝起きたら布団から起き上がらずに体温計を口にくわえて計る。寝起きの悪い私にはこれがしんどくて、よくくわえたまま眠りに落ちていた。どうにかならないもんなのか、あれ…


 で,妊娠発覚前。生理から40日くらい経って「今度こそか」と思ってはがっかりする,ということを繰り返していた。そんな中で古巣九州へ出張。その時も40日ほど経っていたが,いつものことだろうと気にも止めず普通に働いて仕事後に同僚と飲んだり,古巣での知り合いとバーに行ったり。
 この出張,4日間くらいだったろうか。終わって帰宅したら,すでに45日過ぎている。これは今までにない長さということで,妊娠検査薬でチェック。ばっちりと太い反応線が出た。おわわわわ,ついに来たかー!よく来たー!と喜びつつも,深酒したことが悪影響していないかを不安に思った。


妊娠確定
 妊娠検査薬はhCGという絨毛性性腺刺激ホルモンをキャッチするもの。すなわち,子宮外妊娠であっても反応する。着床しても胚側の要因で育たない場合も多い。なので,産科に行って正常な妊娠かどうかを確定させる必要がある。しかし,あまり早く行っても,医者にも分からない。
 じりじりしながら病院を探した。産むのは相方の家の近くになるだろう。しかしそれまでは何かあったらすぐに駆け込めて対処ができるところが望ましい。となると小さいクリニックではなく総合病院が適切,できれば職場や家から近いところと判断した。


 実は,妊娠する少し前に,50kmほど離れた場所の産科で不妊診療をしようとしてかかり始めたばかりだったが,50kmという距離を考えて却下した。例えばいきなりお腹が痛くなった時や出血があった時,自力でその病院に行くことは無理だし処置が間に合わないだろう。


 そうして決めた病院,土曜に行こうと思ったが,隔週で土曜が休みであった。さすがにもう一週間は待てないと仕事を休み,朝イチで予約して初診を受ける・・・が,えらい(2−3時間)待たされた。これはデフォのようで,後に分娩の予約をするだけの病院でもこのくらい待たされた。産科の先生が少なくなっていることを実感する。


 この時5週3日目。子宮にいることをエコーで確認。胎芽が心拍を打つのがはっきり見えた。ライトの点滅のように瞬いていた。いるんだという実感と,無事だったんだという安堵感からか...いや,ただただ嬉しくて,涙がこぼれおちた。