東大寺のマツの防除にEMが使われている

東大寺で松の再生にEMが使われているという記事を目にした。

http://tukiyama.jp/masuda/em/?p=log&l=160957&c=
http://o2design.blog34.fc2.com/blog-entry-319.html

桂 小枝似の東大寺、庶務執事の狭川さんは、境内の松枯れや、池の汚れ、
鹿の糞尿対策に、いいろいろな情報を集めた経緯や、比嘉先生のアドバイスにより、
今では、境内の鹿のフンや尿の臭いの処理にまで、夏場で週1回のEM活性液を散布し、
臭いを防いでいる話しや、 松枯れの松もEMセラミックの塗布で、枯れかけた松も再生し、
新しい芽が芽吹き、茶色の葉がいつの間にか緑に変わるそうです。

東大寺の松枯れを防ぐ対策として
EMセラミックスの塗布と
EM活性液を葉面散布や
根元への散布をおこなっているそうです。
枯れかかった松の木が元気になったとのことです。


池の汚れ、鹿の糞尿対策はさておき、松の再生について考えてみたい。

松枯れを防ぐためには、媒介者のマツノマダラカミキリを殺虫剤で殺す方法と、樹体に侵入した病原体のマツノザイセンチュウを殺線虫剤で殺す方法がある。価格的には前者が安く、林全体に散布する場合によく使われる。殺線虫剤は幹にアンプルがささっているようなヤツ。アンプル1本3000円前後、とても高い。例:ファイザーのグリンガード↓
http://www.greenguard.jp/


なぜ、防除の常道を用いないのか?
その理由は2つ考えられる。

1. 東大寺の池に絶滅危惧種のワタカが生息しているため
http://www.pref.nara.jp/dd_aspx_menuid-3182.htm
おそらく、この種の保全のために、魚毒性のある殺虫剤は使いにくいと予想される。

2. 見栄えの問題
東大寺は言わずとしれた著名な観光地。その境内のマツにアンプルがささった状態のでは、ありがたみや情緒が薄れてしまうのだろう。樹幹注入剤は、太い木であればアンプルを何本もさしておかなければならないので、なおさら。

3. 観光客への配慮
特に殺虫剤の散布は、観光客から嫌がられるかもしれない。


明日は、このような防除が行われない場合にどうなるかについて予想してみます。